労働者の過酷さについて、お昼休みに日本の記事で、夜にベルギーのテレビニュースに触れました。
日本の過酷な労働
日本関連の記事は、共同通信社の記事です。河野氏「外務省も相当ブラック」-残業時間、一部で月200時間
残業月に200時間ってことは、一か月22日働いたとして毎日残業9時間チョイ??この計算じゃ上手くいかないから、週末も相当働いているんでしょうね。
計算してもよくわからない残業時間でした。
外務省だけでなく、最近ちまたを騒がせている文部科学省や財務省、残業減らす政策を担当する厚生労働省も、残業しすぎてないかと心配になります。
ベルギーの通勤渋滞は鬱や肥満のもと??
5月7日付のベルギーのテレビニュースの記事を「渋滞に30分巻き込まれるとバーンアウトのリスクが増加-解決策は?」を訳してみました。原文はこちらをクリック :30 minutes dans les embouteillages augmentent le risque de burn-out: quelles sont les solutions?
イギリスでの調査によれば、渋滞はストレスや疲れを生み出し、バーンアウトをもたらす。公共交通機関利用の通勤客も同様の状態になることが確認されている。
自宅・職場間の運転として平均54分すごしている。通勤はストレスが多い。
(ドライバーへのインタビュー)
A:毎朝本当にきついね。
B:自分は物わかりのいい方だと思うけど、それにしてもいいことじゃないね。渋滞のどん底にはまらないよう時間調整して遅めに出発してるよ。
C:日々の試練だよ。この仕事に就いたころはまだましだったが、今は道路工事もあって余計複雑だ。
D:僕は学生だから、焦る必要ないよ(補足:オープンカーに乗ってインタビュー受けてるので、金持ちの息子ですね)
E:どうしたらいいかって、慣れるしかないよ。しょうがないよ。
F:(唯一の女性)ストレスたまりますね。この時間を別なことに使えるのだから、渋滞で時間を取られたくない。
車の運転でも公共交通機関でも、移動によるストレスにより鬱へのリスクが33%、肥満のリスクが21%増えます。経営側に解決策が見出せる
SECUREXのBruno Bosmansリサーチアソシエート「インフラや機器が会社から受けられるのであれば、テレワークが一つの解決策になるでしょう。職場のフレックスタイムや勤務場所のフレキシビリティも取り入れる事もあり得ます。」
最も幸運なのは、徒歩や自転車通勤の労働者であろう。
このニュース、なんかちょっとずれてない??って思いました。
イギリスの調査の詳細は結局よくわからないまま、ブリュッセルの渋滞を待つ運転手へのインタビューが中心です。ブリュッセルと言えば渋滞で名高いので、ブリュッセルに通勤する人はうつや肥満になるリスクが高いよって言っているような報道ぶりです。
渋滞しないで車や交通機関で通勤するならうつのリスクが減るのでしょうか?
ブリュッセルの渋滞から考えること
ブリュッセルの渋滞はヨーロッパでもランキングでトップクラスにあります。渋滞理由はいくつかあると思います。5つ考えました。
1.工事が多い、時間がかかる
道路工事が多くて、土日は作業をしなかったりと作業がゆっくりです。
オランダでは、毎週同じインターチェンジを使っていたとき、毎週工事が進んで車線が変わります。一方私の職場と自宅間の直行の路線バスは、道路工事、水道工事が五月雨式に入り、最近まともに既定の路線を通りません。
2.「会社の車(voiture de société)」制度
雇用者が被雇用者に対して(会社名が付いていない普通の)車やガソリン代の現物支給をすることがあります。噂では4~5年で買い替えするとか。。。
私は交通機関を使って交通手当をもらっているので詳細は分かりませんが、会社の車制度を受けた人は、車通勤でブリュッセル首都圏に入ることになり、渋滞が解消しないわけです。
3.ゴミ収集を渋滞時間に行う
今朝(5月7日)私の通勤時間帯(8時頃)に、清掃局のごみ収集車や歩道の掃除をする人を複数見つけました。ゴミ収集車が家庭ごみを回収している時、道幅が狭ければ追い越せず、渋滞が生まれます。
4.縦列駐車 ブリュッセルも郊外になると、駐車施設は大きめの商業施設以外は路上の縦列駐車となってしまいます。縦列駐車をする間、後続車両は停車します。
縦列駐車が下手だと、路線バスがぎりぎり通れるかどうかという狭さの露幅となり、渋滞のもととなる。
5.ベルギーの(仏語圏の人の)メンタリティ=交通機関を低く見る 電車はブリュッセル圏内でも本数が少なくて不便だし、ストライキや遅延が多いです。バスやトラムもストライキ多い上に、説明なく終点を変える、降車ボタンを押してもドアを開けてくれないなどなど、文句を言っている人を何度も見たことがあります。
こんな不満から、車への依存が高まります。
オランダ語圏も不満があるのかもしれないのですが、理解できないのでどんなものなのかわかりません。
私は一番最後の交通機関を低く見るメンタリティを何とか改善できたら渋滞はだいぶ改善されると思うんです。
乗客の文句を言う態度もひどいもので、運航アクシデントで前のトラムが詰まってしまい突如終点となり降りることとなった時、文句を言いながら乗客用椅子の一部を壊して降り去った男性や、「臨時停留所にゴミ箱すら付けやしないんだ」と嫌味を大声で言う女性を観たことがあります。設備を壊してもしょうがないし、停留所にごみ箱設置はサービスであり、義務ではないと思います。
運転手もきちんと事情を説明して、「安全走行のためご理解ください」といった一言を足してみたら乗客も文句を言いたくても仕方ないと思うんじゃないでしょうか。突然終点が変わっても、録音音声で「ここは終点です」と放送されたら、意味不明なまま目的地に行けずに降車で、不満が出てくるのも仕方ないです。
それから、乗客・運転手双方とも、停留所の美化に配慮しないのはとても残念です。公共の場所を汚すことは、気持ちよく利用できず文句を言いたくなる環境になります。
今回はテーマが仕事から交通機関のことに行ってしまいまとまりがなかったかなと反省しつつも、思うところをしたためてみました。
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