現地校経由で、ベルギーの原発事故対策時の対応について区の保育園・保健担当、教育担当助役連名の手紙が配布されました。概要を訳します。
2018年3月に原子力事故緊急事態時の連邦政府計画が施行されました。
原子力事故発生時には、ベルギー全土においてヨウ素錠剤が子供・妊婦・授乳中女性に対して提供されることが規定されました。詳しくは、http://www.risquenucleaire.be/ を参照ください。
甲状腺がん発生リスクを予防する目的です。甲状腺がんのリスクは特に子供に多く発生します。副作用は稀です。
業務時間帯に緊急の原発事故が発生した際、区は保健省または州知事の勧告に従いヨウ素錠剤の管理を行います。詳細はhttps://www.be-alert-ins.be/を参照ください。
お子さんがヨウ素錠剤服用禁忌の場合は、医師の診断書を添えて通学する学校に○○日まで提出してください。回答なき場合は、当局が発表した勧告が適用されます。
錠剤は、当局からの勧告の際以外、つまり区の判断のみで管理されれる事は絶対にありません。外出禁止が発動されれば、当局が勧告を解除するまで、子供が教師や職員とともに施設内に残ることもあります。
ベルギーが原発事故時の子供・妊婦へのヨウ素錠剤配布を規定しているのはつい最近というわけではありません。
7年前の東日本大震災の時、うちの子は東京のベルギー大使館からヨウ素錠剤を頂きました。
日本政府は原発事故対策としてヨウ素錠剤の準備や広報はほとんどしていなかったと思います。少なくとも、当時保育園児を子に持つ親として、子供の検診などで行政とかかわりがあったものの、原発事故イコール子供にヨウ素を服用させるといった情報や知識は私にはありませんでした。
福島の放射能が・・・と言っている間、首都圏に住んでいたうちの子はヨウ素をゲットできました。
知り合い家族が福島県にいて、私はその錠剤を福島に郵送したことを思い出しました。
ベルギーの原発の一つ、Doel原発はアントワープ(Anversと書いてある)の北にあります。この原発は本来2015年に閉鎖という予定でしたが、10年延長されました。隣国オランダまで約3km。この距離では、風向きが・・・なんて言ってられません。オランダやドイツなど、近隣諸国がベルギーの原発政策に影響されるという関係もあります。
ベルギーは原発の老朽化やテロの標的だったというニュースでも取り上げられます。ベルギーの災害といえば、地震はないけど洪水と原発事故に注意と行ったところでしょうか。
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