同僚も、子供の頃はこんな女性デーは無かったと言ってましたし、私も女性デーのことは2000年代に入ってから何となく有るなっていう認識です。
RTBFのニュースでは、アメリカの映画プロデューサーWeinsteinのスキャンダルから女性が声をあげることが続いているとし、韓国での#metooを掲げた大きなデモ行進や、スペインでは鍋を叩いてストライキ(Grève générale)があったことを報じていました。エッフェル塔も#MAINTENANTONAGITというハッシュタグが投影されたことが取り上げられました。ハラスメントへの闘いというテーマのようです。
一方で、インドやアフリカでは、まだまだ女性の地位を唱えられるようになるまでには時間が必要だとまとめています。インドで顔面に酸をかけられた女性たちによるファッションショーで女性に対する暴力に問題提起することも行われていることが紹介されました。
ベルギーのレポートは、女性二人がレストランの起業をしたことを取り上げていました。料理のシェフという単語も、女性シェフなのでcheffeと女性形になっていました。その相方である経営面担当の女性企業家が、50人の若者の前で講演をしました。女性でも怖がらずに起業してみるというラインで伝えています。ベルギーでは企業家の1/3が女性です。
レポートでは、男女不平等の中で、給与格差に関して数字を示していました。
ヨーロッパでは、男女間の給与の平等は程遠いとのこと。(日本だったら、欧米に後れを取っているとでも報道されそうですが、ヨーロッパだって男女格差は存在するという問題は有りますよ)
男性が1ユーロ稼ぐなら、女性は0.84ユーロに相当する、つまり、EUROSTATの2016年の調査によれば、女性平均収入は男性平均収入より16%少なくなっています。
この男女間格差のヨーロッパ各国の事情は、もっとも大きい格差がエストニアで25.3%、チェコ21.8%、ドイツ21.5%、英国21%となっています。
ベルギーはこの数値は6%となっていて、比較的格差が少ない方です。より少ない国はルクセンブルク5.5%イタリア5.3%、ルーマニア5.2%だそうです。
この給与格差の要因として、女性がより収入の少ない分野(公的機関、保健、社会活動)で働いていること、パートタイムの職種に女性が多い(EUROSTAT2016年調査で、女性32%、男性9%)ことの2つをあげていました。
2011年から2016年の男女間収入格差は-0.6%とわずかな減少となっています。
このことから、男女間給与の平等には程遠いと結論付けています。
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このニュースの内容、全く日本の事情にもあてはまりそうだなと思いましたがどうでしょうか。
良く日本は、欧米と比較してなになにと言い、欧米が進んでいるような報じ方がなされますが、ヨーロッパだって男女間格差があり、日本と同じように給与格差もあるということです。
ベルギーの給与格差が少ないというのは、私独自の推測だと、ベルギーでは家族の生活は夫婦で稼がないと成り立たないので女性が仕事を辞めにくいという要素があるのではないかと思います。
子供のクラスメートの親や旦那の友人で子供がいる人たちに主婦(主夫)はいません。子供の父親と母親が同居している場合、少なめの勤務時間を選んでいる女性はいます(ベルギーでは、子供の親が結婚しているか否かを知る必要もないので、夫婦という表現は避けます。)。別居している親もたくさんいて、毎週子供が寝泊まりする親の家を変えることもあります。そうなると、主婦(主夫)生活は(相当な資産がない限り)無理です。
実際、私が学生で無職で夫の給与だけだったベルギー生活1年目は、税還付が来て生活費の収支がとんとんの状態でした。日本の帰省費用分は赤字です。
日本のように一人の給料で家族の生活ができたり、子供のために親が家にいたほうがいいという余裕は、ベルギーの給料ではあまり感じることはできないです。
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